2020年09月04日

『孤島の発見』電子書籍化日誌(4)2020年9月3日

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僕はカタカナ語が好きではない。昨今、マスコミなどでは「和の文化」などと、もてはやしながら、現実には、ほとんどアメリカ文化に侵略されているのが今の日本だ。コロナに関してだけでも、「ロックダウン」「東京アラート」「クラスター」など、カタカナ語の嵐で、この8月で100歳を迎えた我が老母には、いま日本で何が起こっているのかすら理解できない。まあ、ボケが入っているせいもあるけど。スマホを使わない人々を無視して運営していくのが今の日本だ・・・。まあ、年寄りの文句はさておき。

僕は、ムーンビーチを「三日月湾」もしくは「三日月の浜」と呼ぶことにする。この、ほとんどいつも人がいない、ひっそりと穏やかな三日月の浜にいると、理想郷、あるいは桃源郷にいるような気分になる。では、桃源郷にいるとき、人は何をするのか。

じつは、何もしないのだ。
ただ、静かに海につかり、そのあと、波打ち際に腰をおろす。遠くの水平線や、うっそうと生い茂るモクマオウの林、巨大な入道雲がゆっくり流れてゆく空を眺めながら、缶ビールを飲む。ときおり、いっしょに行った彼女や彼に向かってささやくように「最高だね」と言って、微笑む。これが理想郷の振る舞いだと思う。

僕にとって、宮古にはそんな場所がいっぱいある。それを確認し、記録するために、写真家でもないのに、写真集を出したのだと、いま、ようやく納得できたような気がする。

[写真は、2012年7月9日に撮影。2007年の紙版『孤島の発見』には未収録]
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