2008年09月08日

新刊情報★『沖縄正面』ダニエル・ロペス著

沖縄の「壁」ばかりを撮影した異色の写真集が10月1日に、ガイア・オペレーションズから発売される。
タイトルは、ずばり、『沖縄正面』だ。
著者のダニエル・ロペスさんは、スペイン人を両親にもつ、スイス国籍のアーティストである。
まずは、本のカバー(表+裏)をご覧ください。


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『沖縄正面 七十七壁と一つの手押し車』ダニエル・ロペス著
ガイアート・コレクション 地球の眺め方-2(『孤島の発見』につづく、シリーズ第2弾)

  A4変型判(タテ210×ヨコ210ミリ) 本文5色刷り 総頁数96頁 ハードカバー
  本体価格:2,800円+税
  発行 ガイア・オペレーションズ
  発売 英治出版

著者のダニエル・ロペスさんは、スペイン人の両親をもつスイス人。
世界を放浪しながら写真をとりつづけ、沖縄の魅力にとりつかれ、首里に移り住み、沖縄県立芸術大学大学院で学ぶ。
あるとき彼は、最高の芸術作品が、自分のすぐそばにあることに気づく。
長い時の流れと強烈な太陽、風や雨などによって、自然に完成した芸術作品である「壁」を発見したのだ。
目の眩むような色彩の饗宴、侘び寂び、朽ちていく美……
ページをめくれば、心がときめき、解放されていくのがわかるだろう。
「序文」は、ロペスの友人であり、沖縄に住居をかまえ、国内外で活躍する演出家の宮本亜門さんに執筆していただいた。

では、本文の一部をご紹介しよう。

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いかがでしょう。なんの変哲もない壁なのだが、見ているうちに、なぜか、懐かしい記憶が頭をもたげてきて、さまざまな思い出が去来する。
一瞬の生、あるいは長きにわたる時の流れ、光と影、乾いた諦念、そんな印象にからめとられてしまう。ぜひ、本書を手にとって、こころゆくまで味わっていただきたい。

なお、発売は、10月1日の予定で、お近くの書店からご注文ください。
また、アマゾンなど、オンライン書店でも購入できる予定です。

ここで、ダニエル・ロペスさんのプロフィールをご紹介しよう。

1970年、スイス(ジュラ州)に生まれる。両親はスペイン人。
1995年から、航空関連会社に勤めるかたわら、ヨーロッパ各地で写真やマスメディアに関する活動をはじめる。
2000年、写真家として活動しながら、東南アジア、韓国、日本などを旅する。
2003年、沖縄へ移住。現在、沖縄県立芸術大学大学院で学ぶ。写真家として、雑誌のプロデュースやビジュアルデザインなどを手がける。また、沖縄のテレビでパーソナリティも務める。スイスと沖縄の文化交流に積極的に取り組んでいる。

最後に、ダニエルさんの「まえがき」を掲載します。

  無名の人の手で作られ
  自然の要素で手直しされた
  思いがけない芸術作品
  これらの作品は
  街に南国の香りを感じさせ
  甘美なまでの混乱を映している
  そして関心が向けられるのを待っている…
  なぜなら
  己の余命を悟っているから…
              ―ダニエル・ロペス(本文より)



この記事へのコメント
おおおおおおお。
素晴らしい本だ。
大好きです、こんなの。

実は私もあちこちで錆び、特にドラム缶と水道管の写真を撮っています。
大好きなんですよ、こーゆーの。
ダニエルさん、最高!

楽しみですね!
Posted by moonyshanti at 2008年09月18日 23:37
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壁の写真集
Excerpt: 『孤島の発見』に続くガイアートコレクション第2弾が発売になります。 『沖縄正面 七十七壁と一つの手押し車』 写真・文 ダニエル・ロペス 序文 宮本亜門 A4変形判(タテ210×ヨコ210...
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