楽しみだ。
この写真集、本文には、サテン金藤(きんふじ)という紙材を使っている。
これは、ブックデザインを担当していただいた大森裕二さんの提案だ。
紙自体はマット調の風合いがあるものの、印刷面がグロス風(コート紙のようにテカリがある)の効果を出すちょっと変わった紙。
ダニエルさんも大いに気に入ったので、採用した。
写真集というのは、紙の選択が作品の印象を大きく変える。
なかなか難しいものだが、その反面、選びがいのある楽しい作業ともいえる。
腕の見せどころ、というわけだ。
その紙が、ダニエルさんの撮影した沖縄の壁とどう融合しているか。
ぜひ手にとって、ごらんいただきたい。
ここで特別に、『沖縄正面』に収録された作品を1枚、ご紹介しよう。

これは、著者のダニエルさんが住んでいる首里界隈で撮った壁。
この屈託のない壁を眺めていると、だんだん人の顔が浮き上がってくる。
不思議な、ほのぼのとした気持ちになる。
いよいよ来週末から、「沖縄正面」の出版を記念して、沖縄市のプラザハウスのギャラリーで「写真集出版記念個展」が開かれる。
個展の模様は、追ってまたご紹介するつもりだ。
(和田文夫)
会場●プラザハウス/グローバルギャラリー
http://www.plazahouse.net/sites/gallery/
日時●2008年9月26日(金)〜28日(日)
午前10時〜午後8時
オープニングレセプション●アーティスト・トーク
2008年9月26日(金)午後6時半〜