2009年06月03日

往復メール集(001)★Pへの手紙 2009年6月3日

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お疲れさまです。
メール、ありがとうございました。

スキャン作業、ご苦労さまでした。
集中して、さぞシビレたでしょうね。
ブローニーのポジを何百枚もスキャンすることなど、
ぼくだったら、最初の数十枚で放り投げているでしょうね。
さすが、プロというべきか。

アイスランドのダイナミックな旅の日々とは対照的に、
細かい、延々と繰り返される地道な作業。
ともにメリハリがあって、面白いですね。
共通しているのは、作品をつくりだすための
長い時間をかけた、孤独な作業の集積ということでしょうか。

つまらない話ですが、旅に出て、帰ってくると、
写真を現像するのが待ち遠しい。
なにか、それが目の前にないと、旅が完成しないような
そんな気になってしまいます。

いまのところ、記憶のなかの感動は、人に伝わらない。
写真や言葉にすることで、それが再現できる。
だが、それは、もはや独立した作品となり、
自分の記憶から分離されていく。
いや、記憶が分裂して増殖していくと言うべきかもしれません。

ロケ・ハンティングというのは、まさに言い得て妙です。
「風景を狩ってくる」
いわば、風景は、獲物なんでしょうね。
そして、獲物を見ると、自分の旅が、すでに過ぎ去った過去の
時間のなかに、ひっそりと収まっている。
そのあたりが、はかなくて、人生の機微のように見えてきます。



さっそく村上春樹、読みはじめたんですね。
僕はまだ買ってもいません。
文庫出るまで待つかなあ・・・。

先週、英治出版のIさんに聞いたら、すでに68万部出庫
しているそうで、身震いしました。信じられない。

変な話ですが、純文学を読んでいると、「過去」を感じます。
歴史、というか、すでに起こってしまったことの清算のような。

SFやハードボイルドは、現在、あるいは未来を感じます。
これから何が起こっていくのか、それを見てみたい、といった感じ。

僕の個人的な思い込みでしょうが、僕が純文学の作品を
あまり読まなくなったのは、過去が苦手だからかもしれません。
過去は、いいや。
変えられないもの。

とはいえ、これでは過去(歴史)から学ぶという貴重な教えを
無駄にすることになりますね。
まあ、ジャンルなどというのは、どうでもいいことかもしれません。
いろいろな意味で、面白いということが大切なんでしょうね。



冒頭の写真は、宮古空港の近くのキビ畑で2007年7月10日に
撮影したものです。
雲が豪快にわきだし、あっけにとられて見ていると、
ゴーストバスターズのマシュマロマンみたいに見えたので、
思わず笑いながらシャッターを押したものです。

アイスランドの写真を拝見するのを楽しみにしています。
また、お便りします。
(Nより)
posted by サンシロウ at 19:49| Comment(0) | TrackBack(0) | ■和田剛写真展/和田剛
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