
[photo: 砂山ビーチ]
●2006年1月31日(火)4日目 宮古島
本島から宮古へ移動。が、宮古も雨。
ちょうどオリックスがキャンプインする日で、
空港には報道陣が詰めかけていた。
空港には宿のスタッフ、AMさんが迎えに来てくれていた。
推定年齢53歳。長髪を後ろで縛り、髭を蓄えている。
独特の雰囲気を持っているが、物腰柔らかく、すごく落ち着いている。
彼を見て、これから泊まる宿への興味がいやがうえにも高まった。
かなり雨脚が強くて視界がぼんやりしているが、
車窓から見る宮古の雰囲気がすぐに気に入った。
台湾には僕の大好きな台南という街があるが、
初めてそこを訪れたときに持った印象を、宮古でも感じた。
両方とも気どらない、飾らない街。
僕のなかで、何かがグルーヴしている。
宿の「ひららや」に着くと、オーナー夫人のAZさんと、
まだ生まれて4カ月の息子さんが出迎えてくれた。
二人を前にすると、小春日和を浴びているような気分になる。
宿は定員8名の、アットホームな雰囲気に溢れているゲストハウス。
ドミトリーは木目調で、個室は和室。
清潔感があり、明るすぎず暗すぎず。
骨からリラックスできる空間。
なるほど、ここはオトナの隠れ家なのだ。
この日は雨だったが部屋を吹き抜ける風は生暖かく、
BGMのBOSSAが絶妙に合っている。
僕の他には、若い女性の一人客が泊まっていた。
運転免許を取るために宮古に来たのだという。
話をしていると、妙にノンビリしていて、面白い。
雨だし、このまま部屋で一日を過ごすのも悪くないか
と思っている矢先、突然晴れ間が見えてきた。
島の天気は変わりやすい。即レンタカーショップにTEL。
15分後、宿にクルマを届けてくれた。
マニュアル通りのウザったい説明はなく、注意点は以下の2点だけ。
「この時期はサトウキビの皮が道路に落ちているので、
踏んづけてスリップしないように注意してください」
「軽トラを運転するオジィとオバァには注意してください。
ウィンカーなしで平気でどこでも曲がりますから」
なんとも微笑ましい。こういうノリは大好きだ。
少しクルマを走らせれば、サトウキビ畑が広がるノンビリ風景。
本島よりもさらにゆったりと時間は流れる。
砂山ビーチの海の色には感動の一言。
この青こそ、僕がずっと見たかった色。
宮古の海の色は通称、宮古ブルーと呼ばれており、
これはサンゴ礁が隆起してできた島で、高い山がなく、
川もほとんどないため、土砂が海へ流れないから保たれる、
宮古独特の色なのだ。
ズボンの裾をまくり水に足を入れているだけで、
幸せな気持ちになってくる。
水はそれほど冷たくない。
天気がもっと良ければ泳げそうなくらいだ。
雨のあとだからか、あまりに水が澄んでいるので
本当に海水なのかと疑ってしまう。
で、飲んでみた。僕が知っている東京湾の、
いわゆるベタベタ感と塩ッ辛さはまったくなく、
サラサラとしている。ビーチの砂もサラサラだ。
砂は食べてないけど。
我を忘れ、しばらく海の色に見とれていたが、
空が再び曇りだしたのでクルマへ戻り、池間島へと向かう。
小雨がパラつくが、池間大橋からの眺望も素晴らしく、
ただそれだけのために橋を3往復もしてしまった。







