2010年01月07日

天音画集『おかえり』(2)2010年1月6日(水)



319.jpg
(『青龍』(C)amane)


当たり前のことであるが、本をつくるというのは、
何もないところから、つまりゼロから何かをつくるということである。

これまでにどこにもなかったもの、それを多くの人の目に触れるように
形にすることだ。

出版で商売をしていると、それが売れるか、売れないかが
死活問題にもなるが、
じゃあ商売をするために本を出しているのかと問われると、
そりゃそうだ、と単純に言えないところがある。
僕の場合。

本というのは、いったい何なのか、つらつらと考えてしまう。
何十年も、編集という仕事をしてきて、
つねに出発点が気になるのだ。

高校生のとき思ったのは、本のなかにこそ、人生の本質が
横たわっているのであって、
現実の社会のなかには、つまらない身過ぎ世過ぎしかないのでは
ないか、などと思ってしまったのが運の尽き。

爾来、本づくりなる商売に憂き身を費やしてきたわけだが、
年を重ねるにつれて、本などつくるという虚業が
ますます楽しくなってくる。

単純に、映画と似ているかもしれないが、
2時間で、これまでにない生き方のアイデアを
一つのストーリーとして披露できるところが
面白いのかもしれない・・・

僕らは、実は、自分で思っているほど、
自由な人生を送っていないのだ。
いや、そもそも、人生は自由であるべきなのかどうかさえ、
怪しい。

ともあれ、活字の本ではなく、ビジュアルの本をつくっていると、
小理屈から離れ、虚心に、世界の様相を実感できる。

アマネ画集は、もうすぐ第一稿がまとまりそうで、
ひとつの流れが漠然とではあるが、見えてきた。

どんな形にまとまるか、楽しみにしていただきたい。

posted by サンシロウ at 02:39| Comment(0) | TrackBack(0) | ■『おかえり』/天音
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