
(C)photo by Masaru Nakamoto
前回、紹介した仲本先生の作品を紹介しよう。
上の作品は、大英博物館の写真をもとに構成した作品だ。
写真をクリックすると、少し大きな写真を見ることができる。
いま編集作業に入っている、この作品集の仮タイトルは、
『メルカトル・パノラマ』である。
地図のメルカトル図法にヒントを得て、360度パノラマの視点を加えて
着想したものだという。
なぜか私は、手塚治虫の『ふしぎな少年』を思い出した。
時間を自在に止めたり動かしたりできる少年のストーリーだが、
その少年が足を踏み入れた4次元空間の光景がふと脳裏に浮かんだのだ。
あるいは、我々の世界認識のあり方、などというと大げさかもしれないが、
我々は世界を断片的に感覚し、それをつなぎあわせて1つに流れているような
世界、あるいはストーリーを構成していることを気づかせてくれる。
さて、どんな具合に本にまとまってゆくか、楽しみである。