2014年01月03日

2014年1月3日★本が出ます。

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   2007年に宮古島の写真集『孤島の発見』を出版して以来
   7年ぶりに本を書いた。
   と言いつつ、いったい7年のあいだ何をやっていたのか、
   と憮然としたこともたしかだ。

   本のタイトルは、『たのしい編集』。
   編集、DTP(組版)、校正、装幀など「本づくり」の工程について、
   僕の、つたない経験をまとめたものである。

   また、本の仕事に携わるプロフェッショナルの方々に
   インタビューした記事も収録している。

   『ダヴィンチ・コード』を訳された翻訳家の越前敏弥さん、
   長年、装幀デザインを手がけてきた、デザイナーの大森裕二さん、
   大手印刷会社で出版印刷を担当してきた尼ヶ崎和彦さん、
   彼らのプロフェッショナルとしての経験と技術には
   ただただ教えられるばかりで、自分の無知を思い知らされた。

   今年、僕は年男で、還暦を迎える。
   昭和30年代のころ、小学生だった僕には、
   60歳の人は、おじいさん、おばあさんに見えた。
   自分が、おじいさんになるとは、夢にも思っていなかった。

   とはいえ、60歳の自分の頭のなかは、まだ高校生みたいで、
   幼稚このうえないように見える。
   どうしたものか。

   それはともかく、還暦の年に、これまで携わってきた本の仕事について、
   まとめることができたのは、ありがたいことだな、と思う。
   何かをまとめるのは、次の場所へ向かうための準備だ、といえなくもない。

   本をつくっていていつも思うのは、人間というのは、
   生きるだけでは満足できない動物なんだなと。
   生きることの「意味」をつねに問うてしまうのが人間の哀しさであり、
   喜びであり、性(さが)であり業なのかな、と思ったりもする。

   本の好きな人には、ぜひ読んでほしいと願っている。
(和田文夫)
posted by サンシロウ at 21:22| Comment(1) | TrackBack(0) | ★編集日記
この記事へのコメント
守破理はいけません。
Posted by 松原 at 2017年08月01日 15:01
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