2012年06月06日

新刊のご案内 ★ 『メルカトル・パノラマ』(その5)

今回も、『メルカトル・パノラマ』の未収録作品を紹介しよう。
私の大好きな場所、である。
さて、どこだろう?
(答えは、最後に)

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   『メルカトル・パノラマ デジタルフォトによるコラージュアートの世界』
   仲本 賢 著
   GAIART-COLLECTION 05
   (『栄町-ポラントリュイ肖像写真集』につづく、シリーズ第5弾)

   サイズ=タテ32×ヨコ24センチ
   本文:108頁=4色刷り(96頁)+モノクロ(8頁) ハードカバー

   定価 3,990円(税込)
   発行 ガイア・オペレーションズ
   発売 英治出版


(答え:宮古島、砂山ビーチ。
    この、少し肌色がかった白い砂、純白の雲
    青く輝く空をみると、むしょうに行きたくなる)

    
posted by サンシロウ at 03:55| Comment(1) | TrackBack(0) | ■仲本賢作品集

新刊のご案内 ★ 『メルカトル・パノラマ』(その4)

今回、著者である仲本さんの許可をいただいたので、
『メルカトル・パノラマ』の本に収録されなかった作品を紹介してみたい。
いわゆるボツ原稿だ。

とはいえ、作品の質が低いからボツになったわけでは、もちろん、ない。
今回、アートディレクションをお願いしたフエゴの佐々木さんの「思惑」に
合致しなかっただけの話だ。

私も、自分の写真集『孤島の発見』を編集したときに身に染みたが
1冊の本をつくるということは、多くのものを集約することではなく、
たくさんの素材を削り取る作業にほかならない。

あれもこれも、載せるのではなく、ボツにしてゆく作業なのだ。
文章だって、そうである。
どんどん削ってゆく。
そのほうが、むしろ、イメージが広がってゆく場合が多い。

日本では、その究極の姿として、世界に例を見ない
わずか五、七、五による十七文字の文学が存在する。

編集するとは、ひとつの正解にむかってまとめてゆくことではなく、
ひとつの可能性にむかって何かを切り捨ててゆくことではないかと
最近、身に染みるようになった。

紙の本には、制限がある。
印刷して、製本するには、物理的な容量が限られる。

だからこそ、編集者は、無限の可能性のなかから、
川底できらきらと光る、数十年の歳月を水に押し流され、
削られ、見事な形に磨き上げられた石のような形を求める。

デジタルメディアには大きな可能性があるが、物理的な制限が
紙よりも少ないため、あれもこれも、という発想になる。
だが、人はそんなに多くのものを受け入れる能力はない。

そのあたりの塩梅が、これから必要になってくるのではないかと思う。
まあ、小理屈はともかく、ブログという場を活かして、
未収録作品を紹介できるのも、ネット時代のすぐれた機能だといえる。

じつは、恥ずかしながら、この『メルカトル・パノラマ』の編集中、
ひとつの作品の最小構成単位である画像を、これほどきちんと眺めていなかった
ことに気づいた。
この一枚一枚のディテイルと全体のパースペクティブの綾こそ、
この作品の面白さだと、いまさらながらに気づいた次第である。

以下でご紹介するのは、座間味の風景である。


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   『メルカトル・パノラマ デジタルフォトによるコラージュアートの世界』
   仲本 賢 著
   GAIART-COLLECTION 05
   (『栄町-ポラントリュイ肖像写真集』につづく、シリーズ第5弾)

   サイズ=タテ32×ヨコ24センチ
   本文:108頁=4色刷り(96頁)+モノクロ(8頁) ハードカバー

   定価 3,990円(税込)
   発行 ガイア・オペレーションズ
   発売 英治出版

posted by サンシロウ at 00:40| Comment(0) | TrackBack(0) | ■仲本賢作品集

新刊のご案内 ★ 『メルカトル・パノラマ』(その3)

今回は、『メルカトル・パノラマ』の掲載作品のなかから、いくつかご紹介しよう。
それぞれ、どこで撮影されたものか、考えてみるのも面白いだろう。
まさにメルカトルによる世界地図をながめるように。  (答えは、最後に)

1)

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2)

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3)

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4)

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                    ★


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   『メルカトル・パノラマ デジタルフォトによるコラージュアートの世界』
   仲本 賢 著
   GAIART-COLLECTION 05
   (『栄町-ポラントリュイ肖像写真集』につづく、シリーズ第5弾)

   サイズ=タテ32×ヨコ24センチ
   本文:108頁=4色刷り(96頁)+モノクロ(8頁) ハードカバー

   定価 3,990円(税込)
   発行 ガイア・オペレーションズ
   発売 英治出版


(撮影場所の答え)

  1)沖縄県・石垣島
  2)ハンガリー
  3)那覇・栄町
  4)中国・吉林省
posted by サンシロウ at 00:30| Comment(0) | TrackBack(0) | ■仲本賢作品集

新刊のご案内 ★ 『メルカトル・パノラマ』(その2)

仲本さんが『メルカトル・パノラマ』を初めて制作したのは、1986年にさかのぼる。
それはシカゴでのことだ。当時、欧米では新しい写真の動きがあり、時代は「撮る写真から創る写真へと主流が移りつつあった」という。そこで著者は、「写真の芸術的側面よりも、機能的な視点から、さまざまな組み合わせを考えていた」という。

みずから「飽きっぽい性格」という著者が、25年以上にわたり手がけてきた、おびただしい数の作品群。このあたりで、それを世に問うてみたい、という仲本さんの決意が出版に至ったといえるかもしれない。

さて、前回にひきつづき、今回も、ディテイルを示しながら、作品を紹介しよう。この作品は、仲本さんが2008年に旅した沖縄・座間味の写真で構成されたものだ。

1)まず4つのピースから

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2)次に9つのピース

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3)次は30のピース

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4)次は120のピース

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5)そして、完成作品

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いかがでしょうか。
部分と全体、その全体がかもしだす複雑な彩りが、
世界の見方を変えてくれるようだ。         (つづく)


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   『メルカトル・パノラマ デジタルフォトによるコラージュアートの世界』
   仲本 賢 著
   GAIART-COLLECTION 05
   (『栄町-ポラントリュイ肖像写真集』につづく、シリーズ第5弾)

   サイズ=タテ32×ヨコ24センチ
   本文:108頁=4色刷り(96頁)+モノクロ(8頁) ハードカバー

   定価 3,990円(税込)
   発行 ガイア・オペレーションズ
   発売 英治出版

posted by サンシロウ at 00:20| Comment(0) | TrackBack(0) | ■仲本賢作品集

新刊のご案内 ★ 『メルカトル・パノラマ』仲本賢 著

2010年11月に弊社から『栄町-ポラントリュイ肖像写真集』(ガイアート・コレクション4)を出版した仲本賢さんの新作が完成した。最初にお話をうかがってから2年の歳月が流れた。

今回は、アート志向の強い作品集に仕上がっている。国内外で旅へ出たとき、自分がそこにいたという存在証明のために、そして、ひろびろとした世界の記録のために、仲本さんは風景を分割して、パノラマとしてコラージュをほどこし、さらにそれを4面に展開して、曼陀羅のような、万華鏡のような世界を構成している。

言葉で説明しても実感がわかないので、実際の画像を紹介しよう(とはいえ、こうした説明の仕方そのものが、作品世界の魅力を半減してしまうおそれもあるのだが、まあそれはお許しいただきたい)。

1)作品の全体像

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2)それから4分の1の部分をクローズアップしたもの

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3)上記の4分の1をさらに拡大したもの

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4)さらに4分の1を拡大したもの

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いかがでしょうか。
自分の目の前にある、こうであると思っている世界が崩れ去って
ちがう世界が出現してくる。

とても刺激に満ちた、作品集である。(つづく)

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   『メルカトル・パノラマ デジタルフォトによるコラージュアートの世界』
   仲本 賢 著
   GAIART-COLLECTION 05
   (『栄町-ポラントリュイ肖像写真集』につづく、シリーズ第5弾)

   サイズ=タテ32×ヨコ24センチ
   本文:108頁=4色刷り(96頁)+モノクロ(8頁) ハードカバー

   定価 3,990円(税込)
   発行 ガイア・オペレーションズ
   発売 英治出版

posted by サンシロウ at 00:10| Comment(0) | TrackBack(0) | ■仲本賢作品集

2011年03月25日

2011年3月25日 『パノラマ』

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(C)photo by Masaru Nakamoto

前回、紹介した仲本先生の作品を紹介しよう。
上の作品は、大英博物館の写真をもとに構成した作品だ。
写真をクリックすると、少し大きな写真を見ることができる。

いま編集作業に入っている、この作品集の仮タイトルは、
『メルカトル・パノラマ』である。

地図のメルカトル図法にヒントを得て、360度パノラマの視点を加えて
着想したものだという。

なぜか私は、手塚治虫の『ふしぎな少年』を思い出した。
時間を自在に止めたり動かしたりできる少年のストーリーだが、
その少年が足を踏み入れた4次元空間の光景がふと脳裏に浮かんだのだ。

あるいは、我々の世界認識のあり方、などというと大げさかもしれないが、
我々は世界を断片的に感覚し、それをつなぎあわせて1つに流れているような
世界、あるいはストーリーを構成していることを気づかせてくれる。

さて、どんな具合に本にまとまってゆくか、楽しみである。

posted by サンシロウ at 19:34| Comment(0) | TrackBack(0) | ■仲本賢作品集

2011年03月24日

2011年3月23日 仲本先生と打合せ

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『栄町-ポラントリュイ肖像写真集』仲本賢著、本文より


東京へ出張でいらした沖縄県立芸大の仲本先生と打合せ。
仲本先生は、昨年の11月に、弊社から写真集
『栄町-ポラントリュイ肖像写真集』を出版された。

『栄町』は、本文の左ページに、那覇の栄町周辺に住んでいる市井の方々の肖像写真を、
右ページに、スイス・ポラントリュイの住民の肖像写真を収録した、シンプルな写真集。
気どらない、素顔の表情が伝わってきて、ほのぼのとした気持ちになれる。

昨年、本の出版のすぐあとに、スイスでも展示会を行い、
現地の方々にも好評だったようだ。

那覇ではたびたびお会いしていたが、なかなか飲む機会がなく、
今回、打合せのあと、初めて一献傾けることになった。

2冊目の作品集は、『メルカトル・パノラマ』という仮タイトルで、
奇抜な写真アート本といったところだ。

風景を数十分割してパノラマ風に撮影し、それを組み合わせたもので、
曼陀羅のようにも、テクノアートのようにも見える不思議な作品だ。

今年の9月に発行予定で、また詳しくご紹介していきたい。
posted by サンシロウ at 01:32| Comment(0) | TrackBack(0) | ■仲本賢作品集